4 友達とは


二人は近所の酒家でよく酒を呑む仲
諸葛亮「私、劉備に誘われてここに来ましたけど、なんか周りにうざがられてませんかね」
ほう統「確かにねぇ。まぁそのうち慣れるんじゃないのかい?」
諸葛亮「だといいんですけどね。特に髭と大酒呑みにウザがられてるんですよね。ほぼシカトですよ。小学生じゃない
んだから」
ホウ統「あたしなんて、孫権に『見た目がキモい』って解雇されたんだよ?それよりはいいんじゃないかい?」
諸葛亮「大分根に持ってますね」
ホウ統「そりゃそうだよ。訴えられてもいいよ、あいつ」
諸葛亮「まぁ、今は此処でよくしてもらってるんだし、いいじゃないですか。それより私の今後を考えてくださいよ」
ホウ統「そうだねぇ、お前さんは他のやつより給料も多く貰ってるみたいだし、まずそのあたりを皆と平等にしてもらっ
たらどうだい?」
諸葛亮「いや、それはまずいですよ。月英に何言われるか!彼女怒らせると怖いんですから!」
ホウ統「……家破壊するもんね……何件目だっけ?今の住まい」
諸葛亮「……3件目なんですよ……」
ホウ統「…………」
諸葛亮「…………」
ホウ統「…まぁ怒らせなきゃいいことだしねぇ…とりあえず今はあの二人のことかい」
諸葛亮「えぇ。髭と大酒呑み」
ホウ統「張飛殿には酒贈れば済むんじゃないかねぇ」
諸葛亮「まぁ済むでしょうね。酒で城奪われたくらいですからね。酒って人生変えますよね」
ホウ統「……ね……」
諸葛亮「問題はあの髭ですよ。変に頭も切れるから贈り物なんか逆効果でしょうしね」
ホウ統「そうだねぇ、関羽殿は…あ、そうだ。あれで意外に女好きだと聞いたけどねえ」
諸葛亮「だから、贈り物は駄目ですって」
ホウ統「女性を贈り物と取るとはあんたも相変わらずだねぇ」
諸葛亮「これは失礼。しかし、何かいい考えはないものですかね」
ホウ統「関羽殿、褒められるのに弱いらしいよ?」
諸葛亮「へー初耳」
ホウ統「あからさまなお世辞も全部本気に取るって聞いたけど…」
諸葛亮「本当にご立派な髭ですね、とか?」
ホウ統「うん」
諸葛亮「町の女はみな貴方に恋い焦がれています、とか?」
ホウ統「うん」
諸葛亮「劉備軍は貴方で成り立っています。貴方以外はウンコです、とか?」
ホウ統「うん…まぁね」
諸葛亮「やってみる価値はありそうですね。あの髭、実はたいして切れるわけでもないんじゃないんですか?」
ホウ統「まあ、やってみたらいいさ。しかし、ひどい言いようだねぇ。このこと関羽殿にばらされたくなかったら、此処お
ごりで頼むよ」
諸葛亮「えー!意地悪ー!」


終わり


髭って呼ぶなよ